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探訪 斑鳩「大森染工場」の注染...3.「そそぎ染め」
d0118692_1551969.jpg●板場で糊付けの終わった生地は,
糊付台から下ろされ,
いよいよ次の工程に入ります.
準備のできた生地は,
染め台の上に運ばれ,
「壺人(つぼんど)」と呼ばれる職人さんが
染めるのです.

●右画像の上の生地を...→
↓下の壺人さんが,染めているところです.
…………………………………………………

d0118692_15513637.jpg●二色以上の色使いをする場合や,
色の違う模様が近い時には,
←このように境界部分に,さらに糊で囲いをして,薬缶と呼ばれる道具で染料を注いでいくのです.

●一枚の形紙で,同時に2色以上「差し分け」染め!だなんて...ちょっとアクロバティック!
柄によっては限界もあるのでしょうけれど,何かちょっとしたことで隣り合わせの色が被ったり...なんていうのは...むしろ「そそぎ染め」だからこその味わい深さのような気がします.

●私がお邪魔した時の「そそぎ染め」工程の画像...少なかったので,染太郎さんからも画像を提供していただきました...↓
d0118692_1551572.jpg
●このようにして,上から,防染糊でブロックされた内側部分に各色の染料を注ぎ,それを下からコンプレッサーで染料を呼びにいき(素人的表現...><),片面からの作業が完了すると,重ねた生地を...ソックリ裏表ひっくり返して...表からと同様に裏からも同じ作業をするのだそうです.つまり...「そそぎ染め」の場合...染め上がりに裏表が無い!=結果的に両面が表!...ということになるのです.

●さらに,2枚以上の形紙を用いて,二度,三度と染めを重ねる方法(=「細川」)もあるのです.また,熟練の技巧や感覚で...水を上手に使った「ぼかし」などの表現で,微妙なタッチや立体感のある意匠を創り出すこともできるのです...@@
…………………………………………………
ああ...お願い!修業させて欲しい!(え?きっとお断りだろうけど^^;)
何と...大らかで豊かな染色なんでしょう!楽しいですね!
こういう仕事には...コンピュータやロボットは一切介在していません.
味わいの手仕事...すべて..職人さんの技と感性が生み出すのです.
…………………………………………………
次回は...洗い「浜」→乾燥「立干し」の工程に...続きます
   
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by momen_to | 2008-01-24 16:55 | 木綿人な...お噺
探訪 斑鳩「大森染工場」の注染...2.「晒上げ」から「型置き=板場」
おっと...^^;...染工場探訪記,ピッチを上げて記事にしていかないと,途中で挫折してしまいそう!...続けましょう.見学中に興奮して...やたら撮影枚数だけが多い...が,ブレてたり,アングルがイマイチな画像の山...それをいかにご覧いただけばよいのやら?...画像の不出来は...どーぞ許しておくんなましッ。。。
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奈良斑鳩の「染太郎=大森染工場」さんでは注染を「そそぎ染め」と呼んでおられるようです。その方がこの染め方がどんなものか?...確かに伝わりやすいような気がします.ご本家の注染(そそぎぞめ)の工程も,ぜひぜひご覧くださいね.
では...「も・め・ん・と」的レポート!
…………………………………………………
今回は,まず,生地のお話しから...
d0118692_102993.jpg●手拭いに使われる生地は,「総理=そうり」と呼ばれる生地が多いです...お馴染みの晒しの風合いに近い生地です.
●そして,もう少し上等が「岡」「特岡」...このあたりになると浴衣地にされることもあります.
●で,もう一丁高級な生地が「コーマ」と呼ばれるもの...これは,繊維にコーム=櫛をかけたもので,主に浴衣地用の生地として扱われているようです.
●染め用の生地は,全てが,精錬→漂白〜糊・汚れ落とし〜乾燥→のしという工程を経て,染色用に準備されます.=「晒上げ」
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さて...いよいよ染めの現場...工場の中に入っていきましょう.
●「型置き=板場」の工程です.(↓クリックで拡大)
d0118692_10592526.jpg
●晒上りの生地が積まれていますね(左上の画像...職人さんの後ろの白い反物).この生地を糊付台に敷き,「伊勢形紙」を乗せ,ヘラで防染糊を置いていきます.手拭いなら90cmとか浴衣なら100-110cmと,一定の長さで屏風畳みに折りながら同じ作業を繰り返します.生地一反は約12m?...11-12枚重ね.ピシッと皺なく正確に折り返し,糊の位置に狂いが出ないように...並はずれた技巧です.それを3-4反分,連続で重ねて次の「そそぎ染め」の工程に移るのです.「染め台」に運ばれるまでの間...ベンチング...砂をかけて待機させます.
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●順序が後先しますが...こちらが型置きで使う「防染糊」です.企業秘密なので,あまりツッコンで聞くのもな!...詳細までは解りませんが,何でも海草が使われているそうです.この「防染糊」,成分や濃度によって,染めのデキの善し悪しを決定的にしそう!
d0118692_11284229.jpg
●絵柄の細かさや,その後の染めの技法によって,型置きの仕方にもいろいろあるのですね.白生地を折り重ねるのに必ず使い古しの布を挟んでいます.染めのズレを防ぎ,美しい仕上がりとなるようにこうしているのだそうです.
d0118692_11452435.jpg
●型置きをして防染糊を塗る...すると...型紙の上に糊が乗ります.そして型紙を取り去ると,紗で透けていた部分の糊が生地に付され,その部分には染料が入らない...という仕組みです.
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次回は...「そそぎ染め」の工程...です
   
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by momen_to | 2008-01-21 11:55 | 木綿人な...お噺
探訪 斑鳩「大森染工場」の注染...1.伊勢形紙
10月末以来,早2ヶ月半が過ぎ,すっかりご無沙汰してしまいました...^^;
その後も,それなりに「も・め・ん・と」的な日々ではありましたが,
ブログとショップは...寝たふり?死んだふり?...なんとヘタレ〜...orz
ぼつぼつ復活します...どうぞよろしく!
m(_ _)m
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「嵐ふく 三室(みむろ)の山の もみじ葉は 竜田の川の 錦なりけり」...橘諸兄...Wikipedia
聞き覚えのあるこの歌...百人一首の第六十九番です.

d0118692_14481065.jpgこの竜田川(龍田川)の流れる
奈良県生駒郡斑鳩町に,
「染太郎=大森染工場」があります.
大森染工場は明治30年代に大阪で創業,
昭和7年に斑鳩町に移り,
その歴史は約110年ほど.
今のご当主は5代目さん.

11月3日,京都への旅の足を伸ばし,
訪問=見学してきました.
手拭いなど,日本の木綿に関心を持ち始めた私は,ほとんど何の知識や情報もなく,かなり偶然にコチラに伺ったのですが,今では,この「注染」という染め物をしている工場は,全国で20カ所余りしかなくなったそうです.

12月のある日,
nhkの朝の番組を何気なく見ていたら,
こちらの「染太郎」さんが
紹介されていました.
注染(ちゅうせん)という言葉,私は最近になって知ったばかりなのですが,いわゆる手拭いや浴衣などに使われる木綿の反物の染め方のひとつです.歴史的には明治期に,それ以前の,一反ずつ染色する方法(長板染)より効率よく量産できるように開発された染色方法だそうです.注染による染色木綿が,近代のカジュアルな着物=衣類の一時代を担っていたのでしょうか.
その後,いわゆるプリント技術による大量生産に押される形となりましたが,手拭いの人気があり,浴衣が愛好されるように,今もなお,細く長く生き続けているのです.

ずぶの素人の私に,この「注染」やその魅力をうまく説明できるか?定かではありません.が,木綿独特の染色方法や風合いを楽しんでいただけたら...と思い,どっこらせ!...
やっと記事にしてみようと...起きあがることにしました...^^;
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最初にご覧いただくのは
斑鳩の「染太郎=大森染工場」さんから頂いてきた...おみやげです
これは...注染の形紙=伊勢形紙と呼ばれるものです
d0118692_1512663.jpg
三重県の伊勢ちかく鈴鹿に白子という町があります
そこは...日本でも有数...もしかしたら唯一の染色形紙産地
柿渋紙に型を彫り...(絹の)紗張り...漆を掛けた...伝統工芸...形紙です
注染は...何重にも折りたたんで重ねた木綿生地を
この形紙を使い...染めていくのです
d0118692_1513582.jpg
切り抜いて透けている部分に糊を置き防染
つまり
この形紙でいうと残された渋紙の部分が...模様として染色されることになります
d0118692_151442.jpg
…………………………………………………
こういうの...大好きでワクワクします
次回は...「生地の準備と型置き工程のレポート」をお送りします
   
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by momen_to | 2008-01-18 18:30 | 木綿人な...お噺



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